よい出会いとわるい出会い
音楽でも文学でも演劇でも映画でも、
すぐれた表現に出会った時には、
体験しているさなかから(そのほとんどは最初の瞬間から)、
それをよく受け止め、よく理解することができたと感じ、
それがいったん終わりをむかえた後でも、
さらによく受け止められるようになりたい、
もっと理解したい、という欲求が湧き、
充実した作品の体験はいつまでも続いていく。
そうでない場合には、
ただ時間が流れるのをやり過ごすばかりで、
作品を通過する前と後の間に、
何の違いもみられない。