Les Yeux Ouverts

〜TとYの冒険譚〜 (サタンのタンゴ 〜くらいよに どこからともなく きこえてくるよ〜 改め)

風邪の治らなかった1週間

デヴィッド・ボウイを聴き続けた1週間。今度は映画を観はじめた。
デヴィッド・ボウイの出ている映画は、大概みられたものではなく、特別出演でも映画に関係のない印象を持ち込むのがせいぜいという認識であったけれど、本人役でライブ出演した『クリスチーネ・F』は例外的によかった。映画自体誠実な作りで、西ベルリンの薄暗い駅や街並を写すリアルで冷めた映像に、デヴィッド・ボウイのインスト曲が聞こえてくるのも、クラブでかかる曲が全部デヴィッド・ボウイなのも、申し分ない使われよう。ライブで演奏される曲が「Station to Station」で、シン・ホワイト・デューク時代はとっくに終わっていたけれど、コカイン漬けの日々に作られた曲ということもあり、この映画にはおあつらえ向き。むずかしい素材の使い方を心得た希有な監督であった。サントラ盤も完璧。アルバム『ロジャー』から選ばれた「Boys Keep Swinging」がBlurの「M.O.R.」の原型だったことにも気がついた。

これ、78年の日本公演での「Station to Station」の映像。当時NHKで放映されたらしいのだけど、おもきし「コケイーン」て唸ってるのとか、大丈夫だったのだろうか。それにしてもご機嫌。短髪が素敵。