そして音楽にもどる

いくつか映画を観たあとでも、デヴィッド・ボウイの音楽の聞こえ方に全く変化がみられないというのは、それだけ聞き込んでいたということなのか、ヴィジュアル面はさておき、ただただ音楽が好きだったんだなと実感する。彼が出ている映画の多くはがっちりプロダクションされた作り物だけど（その中で、優しく悲しげで、人間くさいデヴィッド・ボウイが目立っていた）、音楽はとにかく自由で力強く、個の魅力があふれていて、それがストレートにリアルに響く。レコード、CD、mp3、どんな形であっても、いつでもそばにあってほしい。
映画のよかったところは、音楽的には残念なことになっている80年代以降にも楽しめるものがいくつもあったこと。その中でお気に入りに食い込んだのは、結局のところ『ニューヨーク恋泥棒』だったかな？ はは。デヴィッド・リンチの『On the air』みたいな雰囲気もあって、楽しい作品。『ER』のアビーがちょい役で出てたのは嬉しかった。