Les Yeux Ouverts

〜TとYの冒険譚〜 (サタンのタンゴ 〜くらいよに どこからともなく きこえてくるよ〜 改め)

2月の短い日々

この小さな家に暮らしていると、トントンと戸をたたいて不意に訪ねてくる人がなぜかあとをたたない。おもしろいような、どきどきするような。それぞれすこしずつ困っていたりもする。そこを上の階の猫が、素知らぬ顔で通り過ぎていく(とりあえず「シャ」と呼んでいる。仏語で猫の意。Chatと書く)。だいたい夕飯前の時間帯になると飼い主の部屋から放たれ、階段と中庭を自由に行き来している。最近は自分も階段になったつもりで一番下の段にぴたっとくっつくのがお気に入り。上をまたいだところで、まったく動じない。そんな様子がたまらなくかわいい。困り顔の人も、問答無用で和ませてくれるよいシャなのであった。とはいえここらへんの人たちは結構のんびりしてるので、あちこちで起きている大小さまざまな問題の解決は、まあ少しずつ。